熱海市伊豆山土砂災害復旧支援 その2

こんな時なので、現在進行形で起こっていることをお伝えします。
消防団にて会計に任ぜられ、責任の重さを感じつつも、コロナ禍による活動自粛で、このまますぐに任期も終わるものだと思っていました。
私の所属する熱海市消防団、第五分団は熱海市の最北、泉地域を管轄します。隣、伊豆山の第四分団とは同じ第二方面隊に所属し、行事警護や操法の指導などで昔から交流があります。
長雨や、台風は何度も経験したことがあります。
20年ぐらい前、土砂崩れが発生し、泉小中学校前を含む約300mが土砂で埋まりました。
消防団総出で道路から石と泥を取り除き、道路の片側だけ車が通れる様にしました。
当時、20代でしたが、体力的に非常に厳しかった事を覚えています。
今回の伊豆山の土石流が発生した時、分遣所の消防無線で聞いていました。
数日前からの長雨には少し警戒感を持っていましたが、大災害が起こる様には感じませんでした。
「伊豆山で土石流だって」
「土石流?」
「でかいんですか?」
「結構って聞いてるけど」
との話の中、本署からの何度も同じ問いかけに、現場からは応答がありません。
時間にして5分後ぐらいでしょうか?
「現在、伊豆山にて大規模土石流発生。建物が数十棟流出。自衛隊への出動要請レベル。」
当日私はweb研修を控えていたので、そこで帰る予定が急遽変更となります。
その後、自身の管轄区域を警備し、河川の土砂崩れ、山からの出水、住民からの確認要請などに追われました。
被害の状況は当日の午前中からTwitterを中心に映像として見ることができ、被害規模の大きさに驚くばかり。
翌日、役員にて現地の応援に駆けつけました。
現場を生で見て、その大きさ、迫力、悲惨さに涙が溢れそうになりました。


今まで見ていた地形は全く形を変え、何度もお邪魔した四分団詰所も土砂の中。巨大な樹木が入り口を塞ぎ、飛び散った土砂が、襲いかかる勢いの凄さを表していました。


その後、何度も応援に行き、現場を見ましたが、救助活動はこんなに進みにくいものかと、がっかりしました。
たびたび起こる上流部での崩落。それにより、活動の休止。もちろん、二次災害を防ぐためなので仕方ないのですが、もし親族や友人が被災していたら、居ても立っても居られない心情だと思います。


昨日も現地に1日中居ました。
5分団は被災地域への交通誘導を行います。


7月前半はまだ梅雨の雨残る中、カッパを着て、昨日は炎天下の中、熱中症対策をして必死に頑張りました。
地元の方からの差し入れや、交通誘導にご協力頂いている方の優しさは強く感じていて、本当にありがと
たいと感じます。
現場は土砂もだいぶ乾き、作業のスピードが10倍以上になったと思われます。
ただ、単純に計算すると10万立方は10トンダンプ1万台分以上になります。
これから数年、ヘタをすると数十年かかるかもしれませんが、復旧、復興の手伝いをしていければと思います。