日展と明治神宮

大学時代の友人が教師を続けながら陶芸家となり、何年も前から日展に入選するほどの腕前になりました。毎年のように日展の招待状や案内が来ていましたので、いつも見に行こう見に行こうと思いながら、なかなか行けませんでした。かれは私よりも9才年上で、学生時代はよく勉強していましたので、レポート提出でお世話になりました。当時は学生運動が下火となったとはいえ、試験の時期になるとロックアウト(大学閉鎖)となり、試験は行われずレポート提出に変わりました。友人のお陰で単位が取れて卒業できたようなものです。

かれの素晴らしい作品を拝見しながら、かれとの思い出に浸りました。

日展の帰り、明治神宮にお参りしました。参道は大変長く、多くの若者がお参りのために歩いていました。境内に着くと、至る所に明治天皇の御製(和歌・詩文)が掲げられており、一つひとつを読んでいくと、神聖な気持ちになりました。

神社は世界に最も誇れる日本の宝のような存在だとつくづく感動しました。

鍋島一博