津軽鉄道 ストーブ列車
昨年末に不幸があり、葬儀のため急遽青森にい行くことになりました。
10月半ばに家族と行ってから1ヶ月半、今年2度目の青森です。
大寒波で大雪予報の青森は、地吹雪で数メート先も見えなくなるほどの悪天候でしたが、雪に慣れていない私の心配もよそに交通機関の乱れもなく無事にたどり着くことができました。
とんぼ帰りのためすぐに帰りの電車を調べていると、ちょうどいい時間に1日に3往復しかしていないストーブ列車があます。
その時間はそれしか走っていなかったため、ストーブ列車で帰ることになりました。
冬になるとニュースにもなるストーブ列車は、津軽鉄道が運行しています。
昭和5年に開業した津軽鉄道は、津軽五所川原駅から終点の津軽中里駅までの20.7kmを約45分かけてコトコト走る日本最北の私鉄です。
このストーブ列車は開業した年の12月から90年以上運転されていて、現在運行されている客車は4代目とのこと。
切符は懐かしい厚紙のタイプで記念に持ち帰ることができます。
改札を通りホームに入るとレトロな車両が。
旧国鉄で青森と上野とを結ぶ急行「津軽」などに使用されていたものを1983年(昭和58年)に津軽鉄道が払い下げを受けた車両です。
昭和20年代~30年代の貴重な車両を使用しているのは今の日本ではここだけだそうです。
車内に入ってみると「だるまストーブ」があります。
一番乗りだったのでストーブ近くの席が取れ、出発まで車内を見てまわりました。
あるもの全てが年代物で、映画のセットを見ているようです。
出発すると車掌さんがストーブに石炭を入れてくれるので、ポカポカと暖かくなってきます。
名物の車内販売でスルメを買うと、スタッフの方がストーブの上で焼いてくれました。
軍手を二重にして焼いてくれますが、聞いてみるとかなり熱いそうです。
香ばしく焼き上がったスルメを食べていると、津軽半島観光アテンダントの方がバスガイドさんのように観光案内をしてくれます。
芦野公園駅、赤い屋根の喫茶駅舎は開業当時からある建物で、喫茶店の方が手を振ってストーブ列車を迎えてくれます。
途中から岩木山も見ることができ、
あっという間に終点津軽五所川原駅に着きました。
急に決まった青森帰省、観光なんてできないと思っていました。
それでも行きは奥羽本線リゾートしらかみの最前特等席に乗り
悪天候のお陰でパウダースノーを歩くことができ
葬儀場に行く道のりで太宰治の斜陽館を通り
帰りはストーブ列車
新青森駅では新幹線の待ち時間に郷土料理の貝味噌焼き定食を食べ
観光旅行に来たのかと錯覚するような1泊2日でした。