東福寺

93歳の母の様子を見るために、年に4、5回程度、山口県に出かけるようになって、2年位になります。

現在住む施設から自宅までは車で5分位ですので、数日一緒に過ごします。その間かかりつけの病院に診察に連れて行ったり、庭の草とりをしたり、掃除をしたり、いらなくなったものを片付けてゴミに出したり、大忙しです。

でも、私が何より大切に考えている事は、母の話を聞き、母が楽しく元気になって、私が帰った後も施設で楽しい気持ちで居て欲しいということです。決して独りぼっちではなく、困った時は私が居る事を思い出してほしいと思っています。

 とは言うものの、母と24時間一緒にいると、中々大変だなと考える自分がいて、反省してしまいます。

 ということで、今回は湯河原に帰る前に、早朝、京都の大谷本廟に参拝し読経も聞かせていただきました。大谷本廟にはたくさんの僧侶の方がおられ、時間を決めて読経をなさいます。3名から5名くらいの僧侶が、所作や声もそろって、読経をする姿は、とても崇高でありがたく感じ、心が洗われる気がします。

 帰りの新幹線までに時間があったので、京都駅に近い東福寺に寄ってみようと思ました。

バスに乗り10分位で着いたのですが、目当ての東福寺が何処にあるかさっぱり分かりません。

バス停の近くを歩いている方に「東福寺に行きたいのですが」とたずねると道案内に困っていました。

バス停の目の前にお寺があるわけではないようです。なんとなく方向がわっかたので、探しながら歩くこと15分、やっと東福寺にたどり着きました。

10年近く前に母と訪れた時はタクシーで来たのだったと思い出しました。きれいな青空下多くの建物やお庭に心癒された一時でした。思ったより観光客も少ないなぁと思っていたら、通天橋は京都を代表する紅葉の名所ということで、今はシーズンオフなのかもしれません。

おかげで、ゆっくりと参拝出来ました。

 ひとりで参拝していると、時間もかからず、まだまだ新幹線に乗る時間ではないので、京都駅の地下街で昼食を食べることにしました。

前回、京都に来た時にも食べた、うどん屋さんに行ってきました。

少し要領が分かったので、きつねうどんととり天のチケットを買い、おいしく頂きました。この店で一番人気の鶏卵カレーうどん(あんかけうどん)は量の多さと熱そうでまだ注文する勇気はありませんが、いずれは食べてみたいと思っています。

 帰りの新幹線からは、久し振りにとても美しい富士山が見えパチリと一枚撮影しました。

母がいつまでも元気で幸せでいてくれたらと、改めて思う旅でした。